国産木材体験ツァー2008「山の木から家の木へ」 [講演]
2008年8月4日
日光地区木材流通研究会が主催する
国産木材体験ツァー2008「山の木から家の木へ」が開催しました。
今回で6年目の事業で、毎年建築デザイン系の学生をお迎えして、
林業及び木質系のカリキュラムを現場で体験して頂く事業です。
先ずは、林業の概要を講義して、現場に移り早速下刈り作業。各自釜を持ち5メートル
以上離れて作業開始!ところが突然雷と雨が・・、9人での10分の作業で約1aの下刈
りが出来、作業の大変さを体験。去年の植林地の隣に植林を行い看板を設置。
昼食は、恒例のカレーライス!田村先生は大盛り2杯をたいらげ、相変わらずの大食いを
披露して下さった。午後は、現場に戻り伐採作業!先ずは測樹の実習。樹高を調べ、そして
材積を予想する。正解者には当社のTシャツをプレゼント!
伐採後も使用目的に合わせて造材、この木はこれから彼らの手により木どりされて、
学校での教材として授業や国際家具展での展示や卒業制作に使われる予定である。
学校での取り扱いを考慮して、元玉からすべて3mに造材。学生をグループ分けして
丸太の配布、責任を持たせ明日の製材までに木どりを企画させる事に。
宿泊地についたのは予定より1時間過ぎてしまいましたが、早速教室で人工林の概念と
森林破壊、そして我が県の概要を県西環境森林事務所大金さんが講義。その後、
本日伐採した木を木どりするための検討会を行いました。
講義も予定より30分オーバーして、やっと夕食に。なんとメニューはカレーライス!
さすがに2食連続はうれしくない・・・。来年はリクエストするようにしよう。
懇親会の間も、我々のメンバーと木どりの話題や建築現場の話などで懇親を深めた。
その間にも、カレンダーの裏側を使い実物大の図面をひき検討する熱心な学生もいた。
私は、9時30には寝てしまったが、12時過ぎまで続いたらしい。
6時に起床!その後、当直の二塀氏による施設の案内をしていただいた。
6時40分からはメンバーの石川さんによる、木材の物理特性の講義が行われた。
7時30分より朝食、そして8時20分には出発し西村製材所に移動しました。
西村製材所では、石川さん設計による建築現場の視察と製材工場、乾燥施設の視察。
そして、昨日伐採した丸太を学生の木取りにしたがって実際に製材してみました。
昼食後は、鹿沼原木市場の市をを視察。実際の「口せり」を視察、学生は丸太の多さと
価格の安さに驚いていました。
そして手作りで家具を作っている森戸工房さんを視察。学生たちには、自分たちのふだん
の作業に近いので興味のある視察地だったかもしれない。細部にわたり構造やデザインを
メモしたりしていた。
最後の視察地、栃木県林業センターでは片浦場長よりセンターの説明を受け、そして
センターの施設案内をしていただきました。木材試験棟において大野氏より概要及び
学生から質問のあった含水率の概念、そして心材色の成分などを答えて頂き、
杉横架材の実大破壊試験を見せていただいた。
最後にホールに戻り、閉会セレモニーを行いました。参加者全員から今回の感想を2分程度
でスピーチしてもらい、修了証を授与致しました。
2日間に渡り、相当なハードスケジュールで木のふるさとツァーを行いましたが、私たち講師
も参加者も疲れも見せずこなすことが出来ました。参加してくれたICSの学生たちの「やる気」
の成せる技だと感謝する所です。
彼らが、今後の仕事の中で少しでも国産木材を使う事の機会が増え、そのときの一助になれば
と願うものです。
協力を頂いた、ICSの先生方や学生の皆様、森戸工房さん、栃木県環境森林部の皆さんに
感謝申し上げます。
とても有意義な体験ツァーですね。素晴らしい!
拝見して林業も先行き明るいっていう気がしてきました。
甘いかしら?でもご苦労様でした。
by toyo (2008-08-06 23:33)
研修でお世話になった、一年の椎名です。
今回の研修、大変勉強になりました。
僕たちが普段、学校の工房で使っている木材が、どのようなルートを辿って学校まで運ばれているのか、という一連の流れや、木の性質、植林や間伐の意義等が、二日間という短い時間でしたが、垣間見ることができました。
一番印象に残っている事は、研修中二日跨ぎで行った、伐採~木取りの作業です。一度命を絶たれた木を、人間の手によって活かす作業はとても興味深い内容でした。
ただ、この木取り作業について、私は多々疑問に思う事がありましたが、自分でもどのように質問すればよいのか、はっきりしておらず、結局疑問を解決できなかったことは後悔の一つです。この夏休み中に自分なりの答えを出して、来年の研修に望みたいと思っています。
貴重な経験をさせていただき、どうもありがとうございました。来年もよろしくお願いします。
pcアドレス
tottemofat@msn.com
by ICS シイナ (2008-08-07 00:36)
一年の石崎です。
まずは、ありがとうございました。林業の事、製剤所の事、工房の事、初めての事ばかりですべてを理解しきるには到底及びませんでした。 が、とても面白かったです。
研修の最後のスピーチでもお話したとおり、いろんなことが「ショック」でした。懇親会の時に聞いた、広告や宣伝等でやっている家作りがどのようなもの何か、実際の下草刈り、切り倒し、木どり、製材の一連の流れがどれくらい大変で、重要なのか。木の物理的な強さやそれを確かめるための実験も大変興味深いものがありました。
中でも、一番衝撃的だったのは家具工房でした。
私は家具をメインとしたものづくりがしたくてこの学校に入り、日々勉強していましたが、「自分がやろうとしていたことはこれほどまでにレベルの高いものなのか・・・」と痛感しました。
今回の研修で理解しきれなかったこと疑問に思ったことを自分なりに調べ、新たに得た知識をさらに深めまた来年の研修に臨みたいと思います。
もう既に来年の研修が楽しみです。
本当にどうもありがとうございました。
by 石崎です。 (2008-08-08 19:29)
昨年に続き2度目の研修会に参加しました。天候が不順であったにもかかわらず,屋外の研修も順調に進められました。100年程育った杉の原木を1本伐採して頂きましたが,直径42cm,30mもあるとても立派な杉材でした。常日頃,木材は材木屋さんから買うため,等級と材寸法程度で決めてしまうことが多く,今回の様に伐採した原木から板目,柾目,材の大きさを決め,工場で挽いてもらうことや杉横架材の実大破壊試験など,大変貴重な経験をさせて頂きました。木材流通研究会,鹿沼原木市場,森戸工房,栃木県林業センターの皆様の熱心なご指導には大変感謝しています。国際家具見本市や卒業制作には,IMTの学生の知と技によって生きた杉材に変身できるように努力していきたいと思っています。参加して頂いた皆様ありがとうございました。
by ICS非常勤講師 吉田福次 (2008-08-10 01:32)
お世話になりました。 1年の豊田です。
今回の研修で、普段ではできないような杉の伐採・気取りなど、初めて行うことが多く、難しく大変でしたが、みんなで協力し合って案を出したり楽しく2日間を送れました。
気取りでは、いつも何気なく使っている木材なのに、柾目・板目を考え、どれくらいの大きさにするか、反りはどれくらい出てしまうのかなど、とても考えさせられました。
まだ知識が浅く、うまくいかないことが多かったのですが、これから学校で作業に取り組むにあたって、木材について考える良い経験になりました。
また、懇親会のときに、いろいろな方から木流研の活動の意義・大変さを教えていただきました。そして、間伐をすること・国産材を使うことで、森林を守ることに繋がるということを知りました。
木材を多く使い、授業を行っている自分たちにも大きく関わってくる問題ということもあり、これからは意識して材料について考えていこうと思います。
短い時間でしたが、勉強になったことがとても多く充実した2日間になりました。それに、研修に参加してみて、もっと勉強することが多いと感じました。
2日間本当にありがとうございました。
また来年参加するときには、成長した姿を見せられるよう頑張ります。
本当にお世話になりました。
by 豊田 (2008-08-10 20:35)
一年の蓼沼です。
今回の研修では、大変お世話になりました。
「木の性質を知る」という行為がこれほど難しく、どれほど重要なのかを考えさせられました。
自分たちが普段使っている「木」。自分たちの手元に届くまでにどんな事がなされているのか、どんな方々が携わっているのか。一連の行程を見て関係者の方々にお話を聞いて、現場の声や考えなどを聞く事ができ、またお話を聞いていると自分の知識の少なさを感じました。
これからもさらに勉強して知識を増やし、今回させてもらった体験を十二分にいかし自分のものにすることで、感謝の気持ちを表せたらな・・・と思います。
二日間ありがとうございました。
来年も楽しみにしています。
lwpupw-owp-oh.iceman@ezweb.ne.jp
by 蓼沼 (2008-08-18 09:23)
1年の岡です。
2日間の研修の間、様々な事を教えて下さった木流研の方々、製材所の方々、林業センターの方々、本当に有難うございました。
この研修で、木材というものがすごくたくさんの人たちの間を経て私たちが普段使う工房に届けられるのか、初めてわかりました。
今回は植林から経験させていただいたのですが、
去年の先輩達の植えた苗木は、動物に食べられてしまっていて、
手にかけた木すべてが順調に育つわけではないのですね…
そんなあたり前の事も、実際に目にしないと、頭に浮かびませんでした。
伐採させてもらった木の年輪を数えると約90歳の杉で、私の祖母と同じ位の年齢でした。本当にすごい。
1本の杉が製品として使える太さまで育つのに、これだけの年月がかかる
ということを改めて実感し、自然と木取りにも熱が入りました。
どういう木取りをすることが、木を生かすことになるのか…
知識不足で、生かしきれないかも知れませんが、出来る限り知恵を絞って、皆で素敵な椅子を作ろうと思います。
また今回の研修では杉の特性についても多くのことを学びました。
短所かと思えば長所にも成り得る。という一筋縄ではいかない杉の性格を
使う側が勉強し、生かしていかなければと思います。
今回の研修をきっかけに、木について学び、来年の研修ではさらに一歩
進んだことが学べるようにしたいです。
2日間本当にお世話になりました。来年もよろしくお願いします。
by 岡 (2008-08-23 13:18)
今回の研修、大変お世話になりました。
都会に住んでいてなかなか自然を感じられない我々にこういういい機会を作って頂いた木流研の皆様ありがとうございました。
木の大切さと構造材としての杉のこととかいろいろ勉強になりました。
去年と違って今年は雨が降ったけど、運が良かったとおもいます。
去年は見れなかった、セミをやってるところとか杉の強度の試験とか
家具工房など。。
勉強になりました。ありがとうございました。
ps。渋谷の店のhomepageです。
http://www.booldak.co.jp/Site/Store.jsp?page=2&&st_area=Tokyo
by 2年Leeです。 (2008-08-28 11:29)
二年のクリスです。
去年突然用事がありまして、研修に欠席して貴重な体験を失いました。
今年の研修に参加してとても貴重な体験になりました。森から杉を伐採して,木材の売買に運んで、製材所まで一連の流れを透明に行いました。僕の国もこの透明な流れで来たら素晴らしいと思います。何故ものを大事にしないと、いつも僕の耳にながれました。今回の貴重な体験は杉を伐採する前に杉に感謝して祈りのがとても興味深いと思います。90年間生きていてやっと時間が来ましたと言う意味も感じました。この先は僕(杉)何を出来るののか?いいものになるか?神秘的だと思います。将来家具の工場持ちたい僕もやはりものをいつも大事にしたいと思います。
この2日間色んな研修実感してありがとうございます。
by Christian Stephanus (2008-09-10 01:53)